ごろうのつぶやき

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実写版鋼の錬金術師を20分でリタイアした話

鋼の錬金術師という作品は言わずと知れた漫画界の名作である。内容を知らないという人も名前だけなら聞いたことがあるという人が多いだろうと推察できるくらいには有名な作品だ。私も連載当時は何度もコミックスと小説版を読み返しアニメも1期2期を見て最終回掲載誌を手に入れるために本屋へ走り映画化に狂喜乱舞したほどのオタクだった。

 

この鋼の錬金術師、通称ハガレンの実写版映画を見て20分でリタイアした。その大まかな理由は個人的にハガレンオタクとして耐えられなかったからだ。どの部分が耐えられなかったか耐えられなかったからポイント(このポイントを今後NTP:Not Taerareru Point、満点を10点とし点数が高ければ高いほど耐えられないこと)と満足ポイント(このポイントを今後SP:Satisfaction Point、満点を10点とし点数が高ければ高いほど満足していること)として私が視聴できたおよそ20分くらいをまとめていく。

ここで原作を知らない方は簡単に知るなら私が語るよりもWikipediaとか見てきた方がいいし、何より原作読んできた方がいい。面白さに個人差があるのは承知だが、めっちゃ面白いから。

 

1.最初のワー○ーブラ○ーズのロゴ

NTP:0/10点

SP:10/10点

もう最高。ここまでが心穏やかに見れた。

この後から映画が始まるがこれ以降穏やかに見れなくなることを私はまだ知らない。

 

2.風景

NTP:0/10点

SP:10/10点

鋼の錬金術師の主人公、兄のエドワード・エルリックと弟のアルフォンス・エルリックエルリック兄弟の出身地であるリゼンブールは羊牧が盛んな田舎。それを表現するのにこの景色は最高だ。ここは視聴中の私もピースして見てるくらいグッド。

 

3.錬金術の表現

NTP:0/10点

SP:10/10点

物質が変化するという点では分かりやすいと思う。

この後も登場するため前置としては分かりやすい。

 

4.母親(トリシャ・エルリック)が洗濯物を干すシーン

NTP:0/10点

SP:9/10点

洗濯物干すの適当じゃない?とか思ってしまったが干し方なんて各家庭で違うもんだしそんな気にすることない。

 

5.幼いエルリック兄弟と母親

NTP:0/10点

SP:10/10点

親子の優しい世界。大満足。

 

6.母親が病で倒れるシーン

NTP:3/10点

SP:7/10点

表情が一切動かず「母さん!」って言われるとあまり切羽詰ってる感はない。

でも目の前で母親が倒れて状況が理解できないっていうシチュエーションならばまあ分かるって気持ちになった。

 

7.人体錬成のシーン

NTP:6/10点

SP:5/10点

母親が流行病でなくなり、禁忌とされる人体錬成を行う場面。人体錬成による錬成の激しさは伝わりやすいなと思った。しかしアルフォンスが飛ばされてエドワードと離れてしまうシーンは原作知らない人にはこの後の場面も踏まえると何が起こったかさっぱり分からない(※この時エドワードはアルフォンスと左脚を失っており、原作ではエドワードは「持っていかれた」と言っている)。グロテスクな表現に配慮したと考えられるから仕方ないといえば仕方ない。

 

8.リオールでコーネロがエドワードに追われるシーン

NTP:5/10点

SP:5/10点

原作第1話に当たる場面。コーネロが追いかけてきたエドワードに対し賢者の石で錬成し攻撃を行う。ハガレンの世界では錬金術は通常、連載陣を書かないと錬成できないが、賢者の石を使うと連載陣無しに錬成できてしまう。ただこの錬金術の前提知識の説明が後にくるせいでコーネロの錬金術を使うエドワードに対するセリフの「錬成陣無しで錬金術が使えるのか」が「いや、お前もやん」という状況になってしまっていた。

あとは街の住人が中心地と考えられる場所にしかいなくて土日のイオンのある田舎を思い出した。

 

9.リオールでコーネロがエドワードに追われるシーン

NTP:6/10点

SP:5/10点

また、リオールの街とコーネロの関係の説明が無いため街の中心地に逃げてきたコーネロに対し住人が「教主様?」と疑問を抱くシーンが突然すぎるように感じられる。コーネロが住人を人質に取る場面でもエドワードが「みんな分かったろ?こいつは奇跡を起こす教主様でも何でもない。この街のみんなを騙してる最低のペテン師だ」というセリフで初めてコーネロが悪事を働いていたことが分かる。

原作での話を簡単にまとめるとコーネロが錬金術を奇跡の業と称しレト教を立ち上げる。街の住人を騙して、己の欲望を満たそうとしたコーネロの悪事を、コーネロが賢者の石を持っているとの情報を得てリオールの街を訪れたエルリック兄弟が成敗する話。(※原作ファンにはロゼのことがないやんけ!と怒られそうだがここではコーネロに注視してまとめたためロゼについては記述しないものとする)

このとき、

・リオールの住人は錬金術というものを理解していなかったからコーネロに騙された

・リオールの住人は奇跡の業を信じていた

という前提が物語の中で語られていたから成り立った。

映画ではこの前提がないためコーネロが何をして住人を騙していたかをそれぞれの想像にお任せする状態でありそれがよくもあり悪くもある点だと感じられた。原作のオタクである気持ちとしてはこの表現のせいで名場面が大幅カットなのは悔しいところ。

 

10.マスタング大佐が登場するシーン

NTP:6/10点

SP:3/10点

ここから悪魔が始まる。

オリジナル展開は好きだし実写版る○うに剣○を通ってきている身としてはオリジナル展開ドントコイな気持ちだった。

 

11.アルフォンスの説明とウィンリィ

NTP:7/10点

SP:7/10点

ハガレン世界初心者にも分かりやすいと思った。

ただ、私がハガレンのオタク故にそう感じたのではないかとも考えられる。

ウィンリィかわいい。ウィンリィでなかったとしても可愛さはプライスレスだった。

 

12.東方司令部のマスタング大佐

NTP:5京/10点

SP:-5京/10点

ここが耐えられなかったというかもう許せなかった。オリジナル展開は許すがキャラ崩壊は許さない。ツイッターで私のNTPをまとめていたのでこちらに載せる。主に大佐の発言に対して。

 

・軍は賢者の石の存在を公式に否定している

→原作は賢者の石の情報などの様々な情報提供を兄弟にしていた。


国家錬金術師が軍に逆らうのか!

→原作6巻で大総統が刃物向けられてるときに微動だにしなかったり軍のあり方に疑問を持っていたりで大佐自身完全に軍に従順なわけではなかった。

 

・賢者の石のことは忘れて別の方法を探せ

→兄弟が元に戻る方法を考えて辿り着いた今現在最も元に戻る可能性のある方法が賢者の石なのに簡単に別の方法を探せとか言ってくる


・それで街がめちゃくちゃになってもいいのか的なニュアンスの台詞

→実写版は兎も角原作ではそう思ってないし(街の修復もするし、今回はアルが担当してた)周りの人が巻き込まれるならこの旅を終わらせようとも考えてたのにそういう理解がない

 

なんていうか大佐が国家錬金術師にスカウトして元の身体に戻る術を探せって言ったのに兄弟に対する理解が浅すぎる。

キャラクターガイド96ページの大佐の説明では「エルリック兄弟の良き理解者で」ってあるのにどこが⁈って気持ちになる。兄弟の理解者である大佐が理解してない、しようとしない時点で無理だった。

 

ここでリタイアである。

 

自分が何に不満を抱いたのか整理するためにまとめたが20分だけなのにかなり長くなってしまった。

 

ただこのハガレンを見た数時間後にあの伝説のデビルマンを見ることになるとは露ほど思わなかった。

 

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ここまで読んでくれてありがとう。