ごろうのつぶやき

思いついたことを書き連ねる

実写版デビルマンを完走した話

あの伝説の映画、実写版デビルマンをご存知だろうか。悪い意味で伝説となり一部界隈では酷評映画マニアでも見るのをやめとけと言われる映画である。

実写版ハガレンを20分で諦めた私がデビルマンを完走できるのかと思った。Amazonレビューでも途中リタイアが出ている(※このAmazonレビューがとても面白いのでぜひ読んでほしい。Amazonプライムで見られるので会員の人はいつでも挑戦できるぞ。

2024/03/17現在 無料配信がなくなり現在はレンタル配信になってました。)

結果として完走できた。デビルマン完走条件を載せておく。

 

・友人と見た。

(※友人ではなくとも複数人で見るのがありだと思うし、Amazonレビューにもそう書いてあった)

デビルマン原作をよく知らない。

→アニメ1話分くらいの知識しかない。このおかげで途中で切ることがなかった。

・クオリティへの期待値が元々かなり低い

→あの伝説の実写版デビルマンという点とこの前に実写版ハガレンを見ていたため期待値がかなり下げられた。

 

ただ、このデビルマンを見た後にモヤモヤが募り次の日の休みを1日デビルマンのことを考えて棒に振り、出勤日となった昨日は前日のデビルマンのことを考えていた疲労で大変使い物にならなかった。これもデーモンだから(※これについては後述する)。

 

前置きはこれくらいにしてデビルマンについて記述していく。デビルマンは長編故、ピックアップして述べていく。今回もNTP(Not Taerareru Point、10点満点とする。この点数が高いと耐えられない)とSP(Satisfaction Point、10点満点とする。この点数が高いと満足している)で個人的に点数をつけていく。

ただ、デビルマンを見てから多少時間が経ってしまっているためシーンが前後してしまっているが悪しからず。

 

0.東○のロゴのシーン

NTP:0/10点

SP:10/10点

大まかに述べるとか言いながらなんでこれあんねん、みたいなことを言われるかもしれない。でもここであの伝説の映画実写版デビルマンを見られるというワクワク感を高められたので入れておきたい。

 

1.主人公、明と親友、了の幼いとき

NTP:0/10点

SP:10/10点

幼い2人が本を読んだり2人で遊ぶシーン。幼い2人が可愛らしいが流石デビルマン世界、怪獣がすごくデビルマン世界の怪獣。将来有望だぞ。デビルマンの洗礼を受けた。

 

2.現代の明と了

NTP:0/10点

SP:9/10点

明と了の力関係が分かりやすいシーンでもあるが、それよりもオープンカーに乗って登下校する高校生が凄すぎてそっちに注目してしまう。原作ではどうなのかは知らないがなに?了くんそんなお金持ちなの?

 

3.美樹ちゃんの「顔は同じなのに」

NTP:3/10点

SP:5/10点

美樹ちゃんとは本名は牧村美樹。明が居候している牧村家の娘さんである。それよりもえ?明と了って双子なの?と思って2回Wikipediaを見に行った。役者さんが双子なのは分かるがそれはデビルマン本編とは一切関係がない。一緒に見ていた友人も混乱していた。

 

4.牛久くん

NTP:0/10点

SP:10/10点

明を虐めるやつらに明を虐めると了からの報復が恐ろしいことを忠告してくれるいい人。かつて彼も明を虐めていたが了からの報復を受けた(※報復内容は結構エグい)。その際、明に救われたことにより明と和解した。彼が描く絵は独特で明にも了について忠告してくれた。

私は実写版デビルマンを見る中で彼が一番好きであった。最後まで生き延びてほしいNo. 1の男だった。

 

5.川本さんと美樹ちゃん

NTP:0/10点

SP:8/10点

虐められている川本さんを美樹ちゃんが助けたことで彼女たちの関係が始まる。

後に川本さんはデーモンとなってしまうが、そんな川本さんを受け入れる美樹ちゃんの優しさに心打たれるのである。

SPがちょっと低いのはいじめのシーンが怖かったから。

 

6.川本さんとススムくん

NTP:0/10点

SP:10/10点

この2人の期待値はとても高い。友人がこの2人の活躍を別の映画で見たいと言っていた。まったく持ってその通りだと思えるほどである。

この2人で続編できそう。

 

ここまで読んでもらって「え?実写版デビルマンって結構良さげなシーンあるじゃん」と思ってくれた人は是非上記のシーンを楽しみにして見てほしい。

ここからツッコミ項目が多くなるというか殆どになる。

 

7.了の家に向かうことになる明

NTP:4/10点

SP:4/10点

了から「こいつを見てくれ」と渡された機材。VR専用機器に近しいものであるが、オープンカーに乗りながらなため外野から見たらクッッソシュールな状態である。了の父からのメッセージであるが、お父さんもっと別の方法はなかったのか……。

 

8.了の家

NTP:7/10点

SP:4/10点

序盤のシュールなシーンの代表。

了がデーモンになったから明に○してくれと頼んだりデーモンになった父を見せられたり明にもデーモンが乗り移ったり了が突然メタモルフォーゼしたりする。

デビルマンレビューを読むと主人公の演技が棒読みと書かれているものが多く、特筆して上げられるのがこのシーンの「あぁ〜俺デーモンになっちゃったよ〜」であるが、ぶっちゃけていうと棒読みなんて実写版デビルマンに於いては些細なことだと思う。気にすんな。何故ならこの後のシーンでも分かるが主人公の順応力が高過ぎて葛藤など視聴者が主人公に感情移入できるようなシーンが少ない。感情移入できるかどうかを実写版デビルマンに求めてはいけないのだ。公開当初なら兎も角、これだけレビューが出ている現在、初めて見ようとするなら主人公への感情移入を求めている人はいないとは思うが。

デーモンに身体を乗っ取られたが、デーモンの精神に打ち勝ちデビルマンとなった明。そんな明を待っていたのは全裸の天使のようになった了。そんな了に対し「綺麗だ……」という明。了は明に向かって行き「ハッピーバースデー!デビルマン」と言う。

このシーンで爆笑した。いや、このシーン爆笑していいんか?原作知らないから爆笑しかできなかった。いや、デビルマンになって振り向いたら友人が全裸の天使になってたら笑うしかない。きれいだなんて声をかけられない。明……最初から思ってたけど只者じゃない。いや、デビルマンなんだけど。それにさっきまで「あぁ〜デーモンになっちゃったよ〜(仮にデーモンになったことに対しての絶望だったとする、実際の感情は不明だった)」って言ってた友人に対してハッピーバースデーてお前。私だったらはっ倒すぞ。ただし、明くんは順応力の高さからはっ倒さなかった。デーモンだからか(※後述する)。

 

9.VSシレーヌ

NTP:4/10点

SP:1/10点

明に宿ったデーモン、アモンに呼び寄せられたアモンの彼女であるシレーヌ。「人間に乗っ取られたお前を見ているのは耐えられん!」と明を仕留めようとする。シレーヌに倒されそうになる明というシーン。

いや、仕留めきれてないやん。しかもこの後一切出番がないのである(シレーヌの役はすごく有名な女優さん。この一瞬のために出てくれている)。ぽっと出てぽっと消えていった。全体的に見ると何のためのシーンかよく分からない。

 

10.VSジンメン

NTP:10/10点

SP:2/10点

牛久くん……

うそだ牛久くん……

牛久くんショックが私を襲う。牛久くんはジンメンに食べられてしまったのだ。ジンメンの背中の牛久くんが自分はもう死んでいることを伝えると明は「滅びろ!ジンメン!」と躊躇いもなくワンパンでジンメンを倒すのだった。

お ま え に ひ と の こ こ ろ は あ る の か

Amazonレビューで知ったのだが、本来は葛藤するデビルマンが見られる悲痛なシーンらしい。主人公の順応力の高さが牛久くんショックの私に襲いかかってくる。デーモンだからか(※後述s)。

 

11.「デーモンだから」「サタンだから」

NTP:0/10点

SP:0/10点

今後の私生活に使えそうな言い訳を手に入れた!

汎用性は高いぞ!

例))デーモンだから早起きできない。

 

12.デーモン特捜隊

NTP:7/10点

SP:2/10点

なんか……なんか建物の違和感が拭えない。

ロゴは宗教っぽくておそらくこの辺りは原作と同じなのだろう(同じじゃなかったらあれはなんなんだと思う)。なんか違和感を抱く建物だなと思って先駆者(※実写版デビルマン視聴者のこと)たちの記事読んでたら「フォントがクソ」ってあってそれだ!ってなった。年末によく使われてそうなフォントだった。間違い探しか。

 

13.デーモン特捜隊を襲撃する了

NTP:10/10点

SP:10/10点

これが見たかった。

これを見るために実写版デビルマンを見たと言っても過言ではない。

ガンアクションが適当すぎる。いや、もうびっくりするくらい適当である。というかこのシーンだけ知ってる人もいるのではないか。

二丁の銃(おそらくサブマシンガン)を撃っているとかじゃない、ただただ振り回してるようにしか見えない。そんな適当に振り回して撃てるものなんか。というかサブマシンガンとか簡単に手に入っちゃうガバガバ具合はなんだ(この頃治安悪くなりかけくらいだから市民にまだ武器は流通していなかったはず)。

 

14.一瞬登場する大物と言われてそうな有名人

NTP:8/10点

SP:1/10点

本当に一瞬の刹那にしか存在しない。一瞬に何かを賭けているが、その一瞬に何かを賭ける前にもっとやるべきことはあった。本編とか本編とか。

 

15.明治村の聖ザビエル天守

NTP:0/10点

SP:10/10点

これ書いてる人は見にいったことがあるのですぐにどこか分かった。

本編は美樹ちゃんと明くんが2人で訪れる。因みに神父役として原作者さんがいらっしゃった。一瞬映っているので確認してほしい。

なんでSP高いかって?また行きたいなぁと思ったからだよ。

 

16.ニュース

NTP:4/10点

SP:5/10点

彼を見ると安心した。

海外からのニュースを流しているのだが、チャンネルそこ一択なんかというツッコミが拭いきれない。

海外からの情報少なすぎる。

 

17.戦争が始まる

NTP:7/10点

SP:3/10点

デーモンの正体の確認方法が分からないまま互いに疑心暗鬼になり、密告されたらほぼデーモンの扱いというクソみたいな世界になる。国内もそれで大混乱なのに更に国同士でも疑って世界戦争が始まる。

ミサイルが見える場所に降ってきたりしているが、街は特捜隊や住人同士の争いで荒れているだけで「え?今ミサイル落ちてましたよね」ってなる。

本当に落ちてたのか?って気持ちになる。

もっと言うとミサイルが落ちてくる程の戦争状態なのに牧村家や近辺は普通なのでチグハグ感がすごい。

 

18.CG

NTP:7/10点

SP:3/10点

後半にかけて疲れてない?大丈夫?と不安になるCGになってくる。だって川本さん覚醒シーン、どうした?って状態になるもん。CGの人も疲れちゃったんだろうなと思った。

 

19.特捜隊に連れて行かれるデビルマン

NTP:9/10点

SP:1/10点

張り付けにする必要ある?

最初に出る感想がこれ。特捜隊さっきまで路上を歩く人をバンバン撃ってたやん。なして張り付けにしたん?

 

20.お弁当

NTP:9/10点

SP:3/10点

お弁当が重箱。これ仕事に出かけたお父さんに明が持ってきたお弁当なんです。まあ重箱よりももっと気になるのが中身。

いがぐりが入ってる。え?いがぐり入れる……?お弁当にわざわざ料亭の飾りでなら見かけそうなそんな刺々しいいがぐり入れる?これが一般家庭なのか……?

実はお弁当だけでなく牧村家の食事情は気になる箇所がある。逃げる川本さんたちへの餞別で机に飾ってあった果物を渡すしているがその入手方法である。この時点で街は混乱状態、外に出かけると特捜隊に撃たれる可能性が高い状態である。お米はお父さんの職場事情でまあ分かるが果物はどうやって手に入れているんだ。

 

21.世界滅亡

NTP:8/10点

SP:3/10点

人類がデーモンと戦って滅んだとかではない。デーモンと戦うつもりで自滅していったようにしか感じない。そんな滅亡への道を歩んでいるなかで世界滅亡を阻止したい明とサタンだった了の最終戦が始まる。

いつも通りほぼワンパン勝負だった。

 

22.謎に割れる月

NTP:10/10点

SP:0/10点

明と了のワンパンバトル終了後に何故か月が割れていた。原作を知っている人には分かるだろうが原作をよく知らないためとても訳がわからなかった。

もっと月を大事にしてほしい。

 

23.結末

NTP:10/10点

SP:1/10点

どういう終わりなのか全くわからなかった。いや、川本さんたちはこれからを生きていくエンドだと分かる(これがSP)。明と了が全く分からないのである。どゆこと……と宇宙猫になった。

 

 

こんな長文をここまで読んでくれてありがとう。

実写版デビルマンを完走した直後の気持ちは虚無である。ただ、川本さんたちの続編は見たい。

多くの先駆者たちが挑戦し中には挫折したこの作品に挑戦できてよかった。実写版デビルマンを見てよかった点としては虚無を得ることで何が面白いのかを考えたり、どこがダメだと感じたのかを具体的に考える機会を与えてくれた点であった。

 

ここまでダメな点とか沢山述べてきたが、当時はきっとスタッフの方たちも頑張って作ってたんだという背景を忘れてはいけないと思う。

 

実写版デビルマンWikipediaで検索したら賞を受賞していてどんな賞か確認したら、あ……となる賞だった。やめてさしあげてくれ。

 

更に今回一緒にデビルマンを見てくれた友人から実写版進撃の巨人を一緒に見ようと誘われた。

このブログ映画レビューブログにするつもり一切ないからな。

(デビルマン聖地巡礼とのことで唯一場所が判明した明治村の聖ザビエル天守堂に行くことになったりもした)

 

最後にありがとう実写版デビルマン

もう見ないぞ。